英雄伝説6 空の軌跡3rd

英雄伝説6 空の軌跡3rd:レンのエピソード



 これは激烈なるネタバレになります。
 まだ、星の扉15を見ていない人はお引取りください。


【TOP】 【前に戻る】

「レンのエピソード解釈」

 こちらは、3rdで最も深淵にある扉、レンの過去エピソードに対する解釈です。

 あの話自体、なんとなく、よくわからない話だったという方も多いのではないでしょうか? 私の解釈でよろしければ、筋道を立ててお聞かせします。
 もちろん、100%正解ではないかもしれませんが、だいたい合っているはずです。

 あくまで参考程度でお目通しください。

 なお、内容そのものが飾り立てなく酷い話ですので、読むというのなら、それなりに覚悟してください。そういう話です。……では、始めます。
↑UP



 「《楽園》と仲間達とレン」


 まず《楽園》ですが、これはもちろんペドフィリア(変態性欲の一つ。異性小児を性交の対象にしようとするもの)の客相手に売春行為を行わせていた場所です。

 ここにはレンと同様に子供達が何人もいます。そして、そういう仕事をさせられていました。ここからもう酷い話なのですが、話を進めましょう。

 その中で親しいとされているのは彼らです。他にもたくさん居た様だけど「どうでもよかった」と、『レン』は言っています。

@リーダーの『クロス』A好奇心旺盛の女の子・エッタ
B可憐で大人びた女の子・アジュCいつも殴られている男の子・カトル
Dお姫様の『レン』

 しかし、お姫様である『レン』には仕事が来ませんでした。他の子達が痩せ細ろえていく中、自分だけはおいしいものを食べ、お人形で遊んでいれば良かった。

 なんで仕事が来なかったのでしょうか?

 その理由を彼女は”特別だから”と言い、周囲の子供達も『レン』が喜んでくれればそれでいい、と口にします。

 いくら子供だからといって、自分達が酷い目に遭っているというのに、何もせずに楽をしている『レン』が無事ならいいというのは、少々おかしくないでしょうか?

 まず、ここを覚えておいてください。



 さて、文中にこういうのがありました。クロスが他のみんなを隠している。酷い状態だったのか、とレンは言いますが、彼はこう返します。


 ここは元々、僕とレンだけの世界だ、……と。



 その上で、いなくなった子供達について、彼はこうも言います。

 ”殺しちゃったくせに”

 どうして、ここで、殺しちゃったくせに、という発言が出てくるのでしょうか? この頃のレンは《蛇》の一員でもなければ、ここまでの内容で殺害を示唆する発言もありません。

 それがナゼ、殺した事になるのでしょう? それは次の発言が答えになっています。



 クロスが疲れていたから、仲間達は消えたのです。

 それは、なぜ?


 クロスはみんなのリーダーでした。………じゃあ、クロスってどういう人物なの??


 《身喰らう蛇》は崇高ではない無粋な組織を潰す事があると言っていました。その時やって来たレーヴェはこういいます。
 この無数の『クロス』は自分で傷つけたものだ。自我を保つためにやったのだ、と。
 つまり、クロスとは『レン』という人格を守るためにつけた傷の事。クロスが疲れているから、他のみんなが消えた。

 他の仲間とは、レンが持つの人格の事なのです。本当に別の子供がいたわけではなかったのです。
 最初、仲間達の紹介の時、クロスだけ『クロス』と括弧がついていたのに気がついたでしょうか? あれは、そういう事を示していたのです。

 では……、なぜ、人格が分かれたのでしょう?


 客から様々な注文を付けられ、多くの嗜好に合わせなければならなかった。その中で、本当の『レン』を守るために、生まれた人格があの4人。

 女の子のエッタ、アジュの性格をそのままレンに当てはめると、どうなりますか? 彼女の性格そのままではないでしょうか? カトルもそうです。

 本当の『レン』という人格は、彼女が自我を保つために、クロスを始め、4人の子供達を生み出だし、演じました。そうする事で自分を守るしかなかったのです。クロスがリーダーだったのは、傷を刻む事がもっとも彼女を保つ術だったからではないかと思われます。

 だから、最後までクロスは残れた。 ……いえ、最後の砦だったのです。

 しかし、自らを傷つけすぎて、身体に刻んだクロスでさえも、その苦痛を逃れる道にはなりきれず、疲れた。そして、本当の『レン』を守る者が居なくなってしまった。


 だから、出るしかなかった。”初めて外に出た”というのは、本当の彼女が出るしかなかったからです。本当のレンが初めて表に出なければならなかった。


 彼女は、客を取る時に、こう叫びます。

 ”レンじゃない!” ”わたしじゃない!”

 お姫様として、守られていた「本当のレン」が初めて表に出てきた。出るしかなくなる程、彼女は疲れ果て、傷ついていたのです。

 とうとう、自身を出さなくてはならなくなった事で、 彼女は叫びます。穢れるのは本当の自分じゃない、と。


 あまりにも、酷い話です。どうしようもなく、悲しい過去です。


 《蛇》に救われた彼女は、本当に生死の境を彷徨う、ギリギリのところにいたのでしょう。

 でも、ヨシュアが言うように、それでも彼女は生きたかったのです。


 そして、《蛇》に入った彼女は、また別の本当の自分ではない『レン』を作っていました。

 わざわざ『レン』と括弧でくくっているのは、そういう意味でしょう。

 天才であった彼女は、また別の道を見つけたのに、それでも本当の自分ではなかったのです。同じように自我を守る偽りの自分を作り出したのです。

 優れすぎていたからこそ、それは周囲に認められてしまいました。


 ……エステルがやろうとしている事は、きっと生半可な事ではありません。
 レンという少女を容易く癒せるほど、この根は浅くないのです。

 まさしく、深淵の最下層にあるべき根幹たる問題です。(だからあそこに置かれたのでしょう)


 ですが、エステルにしか出来ない事でもあります。
 レーヴェが出来なかった事をエステルには出来るのです。

 ヨシュアを救ったように。太陽のように照らすことで、きっと救えるはずなのです───。



 ……これが私の解釈です。改めて言いますが、あくまで参考としてお目通しください。

↑UP

キャラクター総合・レンの項目へ




■TOPへ戻る